Jetson Nanoのイメージは2種類あります、どちらもNVIDIA公式で提供されているものです。
NVIDIA-AI-IOT/Jetcard(GitHub)でjetcard_v0p0p0.imgをダウンロード
どちらもUbuntu 18.04 LTSベースです、何が違うんでしょう?
JetcardはNVIDIAが提供している、Jetson NanoでのAIプログラミング用のイメージです。
JetCardをインストールすると、最初からPyTorchやTensorFlowがセットアップされていますし、ネットワークに繋がった他のPCのブラウザからhttp://<IPアドレス>:8888でJetson Nano上のJupyter Lab ServerにログインしてJupyter Notebookが起動できます。
JetpackではDockerがセットアップされて最初から使えますが、Jetcardではそうなっていません。
パッケージ自体は入ってますが、起動しません。ドライバーが足りない?
とにもかくにも、Jetcardを使ってみます。
上記のサイトからイメージをダウンロードしてbalenaEtcherなどでMicroSDカード(32GB以上)に焼いておきます。
イメージは解凍すると22GBくらいになります。
ちなみに、Jetpackのセットアップなどは以下をご参照ください。
NVIDIA Jetson Nano を使ってみる(起動と設定編)
Jetpackではマニュアルで初期設定しないとSSH接続まで持ち込めません。
Jetcardは焼いてセットして電源投入で即起動してSSH接続まで可能です。細かい設定はSSHで可なのでJetpackより手軽かもしれません。
SSHで接続
SSHはTera Termなどを使います。
Jetsonには出荷時状態ではW-Fi環境はありません、有線接続します。
Jetcardでは2種類用意されています。
A:データ転送できるMicroUSBケーブルを使ってUSB Device Modeで接続
B:イーサーネットケーブルで接続
MicroUSBのコネクタは空けておく必要があるので、電源は5V/4A のバレルジャックを使います。
Aの場合、PCから見るとL4T-README(/dev/disk/by-label/L4T-README)がマウントされています。
PCからはリムーバブルドライブとして現れるので起動もそれで確認できます。
各種設定用の情報を閲覧できます。
A、BはネットワークアダプターとしてIPアドレスが振られています。
A:l4tbr0ー>192.168.55.1(固定)
B:eth0ー>192.168.0.X
XはNetEnumやDOSプロンプト(arp -a)などで調べてください。
どっちかのIPアドレスで接続
というか、最初は192.168.55.1でログインしておけばいいのか。
ユーザー名:jetson
パスワード:jetson
イーサネット側のIPアドレスはifconfigで確認できますし、はなから下記の方法でIPを固定してしまうという手もありますね。
NetEnumなどを使うのはMicroUSBケーブルを用意できない場合などかな。
デフォルトでインストールされているPython3(3.6.9)とPyTorch(1.1.0)TensorFlow(1.13.1)
ちなみに、numpy(1.16.4)やmatplotlib(2.1.1)、OpenCV(3.3.1)などはインストール済ですがpandasやscipy、sklearnは入っていないようです。
インストール
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sudo apt install python3-pandas python3-scipy python3-sklearn |
Jupyter Notebook
ブラウザーからhttp://<IPアドレス>:8888で開きます。
固定IP
例えば192.168.0.40に固定するとします。
/etc/network/interfacesは以下のようになっています。
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cd /etc/network/interfaces.d |
設定ファイルを新規作成(例:拡張子なしでfixednetwork)
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sudo nano fixednetwork |
以下を記述(gatewayのアドレスはたいがい192.168.0.1です、違ってたら書き換えてください)
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# The loopback network interface auto lo iface lo inet loopback # The primary network interface auto eth0 # Static IP iface eth0 inet static address 192.168.0.40 netmask 255.255.255.0 gateway 192.168.0.1 dns-nameservers 192.168.0.1,8.8.8.8 |
再起動
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sudo reboot |
パスワード変更
passwdコマンドを使います。
注意
Jupyter Notebookにログインする際のパスワードはjetsonです。
以上
リモートデスクトップの設定
たいていの作業はSSHコンソールでまかなえると思いますが、きっとデスクトップ環境を使いたくなる時が来ます。
VNCを使います。上記のL4T-READMEにセットアップの方法が書かれていま(README-vnc.txt)。NVIDIA Developer Forums – Setting up VNC serverも参考にしながらセットアップします。
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sudo apt update sudo apt install vino mkdir ~/.config/autostart/ sudo nano ~/.config/autostart/vino-server.desktop |
以下を記述
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[Desktop Entry] Type=Application Name=Vino VNC server Exec=/usr/lib/vino/vino-server NoDisplay=true |
vino設定変更
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gsettings set org.gnome.Vino prompt-enabled false gsettings set org.gnome.Vino require-encryption false |
再起動
sudo reboot
PCからRealVNC Viewerなどでアクセス
Wi-Fiアダプター
フツーにWi-FI使いたい場合。
TP-Link TL-WN725N
Jetpack(Ubuntu)に対応
700円くらい
エッジで使うんでWi-Fiは安定させたい向きにはこんな感じ。
I-O DATA WN-AC433UA
Ubuntu以外にもいろいろなLinuxディストリビューションに対応しているようです。
2500円くらい
Wi-FiもBluetoothも使いたい場合は、M.2用 WiFi Bluetoothコンボカード
Intel 8265NGW
2200円くらい、アンテナやブラケット込みだともうちょっと高くなる(3000円弱くらいか?)
(価格はAmazon調べ)
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